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昔の治療

紀元前からおこなわれていた虫歯治療

虫歯の治療は、紀元前7000年頃からおこなわれていました。とはいえ現在のように、詰め物やかぶせ物を作る技術はなかったので、治療は虫歯を歯根ごと抜歯するというものでした。そしてそのためには、弓ドリルという器具が使われていました。弦がついた木製のドリルを虫歯に取りつけて、その弦を引きしぼることで、虫歯を抜いていたのです。 紀元前700年頃からは、抜歯した後に義歯が取りつけられるようになりました。動物の歯や骨から作った義歯を、健康な歯にワイヤーでくくりつけるという方法です。 1800年代になると、麻酔をした上で歯を削る治療がおこなわれるようになりました。さらに1900年代になると、削って小さくなった歯にピッタリと合うようなかぶせ物が作られて、取りつけられるようになりました。これらにより、治療による患者の負担は大幅に減少しました。 このようにして、歯科技術は長い時を経て進化していったのです。

虫歯予防と元の歯の再生

さらに現在の歯科では、虫歯自体を防ぐ工夫がおこなわれるようになっています。いくら高度な技術により虫歯治療を施しても、元の歯の健康な状態にはかなわないのです。そのため、クリーニングによる歯石の除去やフッ素の塗布により、虫歯予防を勧める歯科が増えています。 また、元の歯を再生するという研究もおこなわれています。人間の歯は子供のうちは小さいですが、それが徐々に成長していきます。それと同じように、虫歯によって小さくなった歯を、元の大きさになるまで成長させるという研究です。具体的には、細胞分裂を促す低出力レーザーの照射で、象牙質を増やしていくという方法です。現在はまだ研究段階ですが、この技術が一般歯科で用いられるようになれば、虫歯になったとしても、義歯ではなく自分の歯を使い続けることが可能になります。 虫歯予防や、こういった新しい研究により、虫歯に悩む人はどんどん減っていくことになると予想されています。